アトピー性皮膚炎との戦い
私は大人になってから皮膚の病気となりました。
診断はアトピー性皮膚炎。10年ほど苦しみました。その間ずっとステロイドを塗っていて、さまざまなお医者さんに相談してきました。いわゆるドクターショッピングというやつです。
お医者さんによって言われることが少しずつ違って、それも同じ医院で曜日によって違うお医者さんが診察する場合に、そのお医者さん同士でも考え方が違う、というようなことはザラにありました。
ただ、基本的には「まずは炎症を抑えよう」ということでステロイド治療が始まります。あとは大体同じパターンなのですが、最初数ヶ月は大変効果があり、痒みもない、肌の見た目も綺麗、やって良かった、と思うのですが、数ヶ月経ち、季節の変わり目などでだんだん効かなくなる、別の症状が出てくる(水疱が出たり、赤くなったり、その時々違いました)、痒くなる、ひどくなるのです。そうすると大体新しい薬が増えたり、ちゃんと薬を塗っていないからと怒られたり(お医者さんの指示は1日2回全身に塗る、だったとしてそれを守るのは仕事をしたり外出したりする生活だとなかなか大変ですが)、別の病名が付いたりしました。
そして年数が経つと、今度は別のお医者さんがステロイドを長期間塗るのはおかしい、でもまずは炎症を抑えましょう、調子が良くなれば減らしていきましょう、ということで新しい治療が始まる、これの繰り返しでした。
いつまで経っても治らないので、根本的になんでこうなるの?という疑問がだんだん強くなっていきます。原因があるから結果があるのに、対症療法ばかり、根本的に何がいけなかったのか、どう改善すれば良いかを一緒に考えてくださるお医者さんは、町の皮膚科から超有名大学病院までほとんどいませんでした。
その時出会ったのがこの本でした。目から鱗でした。ただ大変な戦いにもなりました。
患者に学んだ成人型アトピー治療―難治化アトピー皮膚炎の脱ステロイド・脱保湿療法
結果的にはこの本を信じて良かったと思っています。
これは個人の感想であり、それぞれの人の症状にもよります。ご自身の考えを深めるための一つの道具ではあるのかなと思います。